レポート No0017-② 小中学校に「リース方式でエアコンを設置する予算案を否決

井出さとる

  • 小中学校へのエアコン設置は、前任の元瀧本市議も訴えており長年の念願が叶う事業です。しかし、「早く?高い」リース方式は、今の裾野市財政からは相応しくありません。
  • リース方式の問題点を徹底的に明らかにした結果、多くの賛同を得て否決となりました。

エアコン設置の予算の概要

平成30年12月定例会に提案されたエアコン設置の手法は、リース期間は13年間で総額8億4,500万円という内容でした。

上図のように、エアコンの設置には「リース方式」「直接建設方式」という方法があります。しかし、夏の災害級の猛暑を受け新設された、国の臨時特例交付金を活用する為には、直接建設方式を活用するしかありません。

そのため、多くの自治体は国の特例交付金を活用したエアコン設置を選択しており、国の特例交付金を活用せず、リース方式を選択した自治体はありませんでした。

図の灰色部で示す財政メリットの「交付金」「交付税」を捨てる選択をするほうが特殊という事です。

自治体が行うリースはメリットが少ない

企業など民間が設備投資などで行うリースは、リース投資減税などが活用できますが、自治体には法人税、固定資産税という概念がありません。したがって、民間の様にリースを活用し控除を受ける事ができません。

さらにリース料には「料率(利息)」が含まれていますが、今回の見積もりでは概ね1%程度との事です。現在の低金利情勢では、借り入れをしても0.5%を超える事はめったにありませんので、借り入れをした方が、金額は得である事は確実でした。

「反対」ではなく「修正案による対案」なども模索したが…

財政的にも圧倒的に有利な「直接建設方式」を提案する手法も模索しましたが、様々な課題があり苦しさを感じながらも反対を訴える事としました。

反対理由を議場で論拠し、市民負担の増加につながる原案の否決を他の議員に訴えました。

反対討論の内容 ※抜粋、表現を変更しています

  •  補正予算(第4回)に反対の立場で討論します。
  • 大前提として、エアコン設置は2011年以降から、多くの会派・議員が必要性を訴え続けてきた事であり、迅速な対応が必要な施策です。
  • だからこそ平成30年9月議会で、エアコン設置の設計費用の補正予算を全会一致で可決し、裾野市も早急に整備着手が出来る様に、補正予算が可決された後、速やかに設計を進めると答弁していました。しかし、今回のリース料の補正予算には3つの問題があります。
  • ①つめの問題は、設計業務が速やかに行われておらず、教育部の対応遅れを、手続きが簡便なリースで穴埋めしている事です。設計業者決定の入札が11月15日、設計完了が2019年1月末であり、設計完了前のリース料の補正予算は、設計の必要性が無くなります。
  •  また、「2019年6月末までに設置する為にリース方式を選択した」との事ですが、業者選定や契約は、今後の入札で確定するものであって、実際はリースでも間に合うかは、やってみなければ判らない、つまり一か八かのリース方式の選択という事になります。
  • ②つめの問題は、直接建設方式ならば、臨時特例交付金7,531万8千円、借り入れした場合に交付される交付税想定額9,000万円、リース方式との事業費差の7,671万7千円の合計、2億4,203万5千円もの市民負担が軽減できます。
  • ③つめの問題は、深良小、富1小の一部は耐震化と一緒に整備するとの事で、耐震化を行う教室は2019年6月末までのエアコン設置ができません。リースで早期を目指す教室と、経済性を優先し耐震化と一緒に整備する教室が混在し、リース方式の選択が最善とは言えません。
  • 以上の事から、財源確保策である交付金、交付税を全く活用せず、子ども達や市民の将来負担が増大する恐れがある、リース方式によるエアコン整備手法の選択を示す、補正予算に反対します。

井出さとる

  • 「命とお金を比べるべきではない」という議員の主張もありました。全くその通りです。反論はありません。
  • 一方で、市民5万2千人からお預かりした税金を、効果的・効率的に執行することも、一方で忘れてはいけない観点です。
  • 何度もお伝えしていますが、必要となった時には教室にスポットクーラなどを設置すればよく、一番設置が遅い教室でも2019年内(今年中)には設置が完了する見込みです。※深良小、富岡第1小の耐震化対応の教室は除く
  • 今回の採決は「遺失する2億4千万円」と「6月末までの設置を目指す」の価値観が天秤に掛かった事になります。
  • どちらかが「正しい」ということでは無く、どちらも「正しい」が、多数だったのは「リース方式の整備は認められない」という結果です。
  • 次の投稿で、その後の展開をご紹介します。

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